M君

2010年9月15日 恋愛
今朝、中学校の頃のアルバムを開いてみた

なんだか最近涼しくなって
人恋しいせいなのか

昔のことをよく考える

それと
雄一君をみていると、思い出す人がいるからだ
顔は全然似ていないのだけど
雄一君の話を聞くと
あれ?って思い出だす彼

彼も父親が警察官だった

小学校6年生の時
私はそこの学校へ転校してきた

その次の日から
一緒に学校に行ってくれる友達は
彼の事が大好きだった

彼女は頭がよくて、行動力もあり
積極的で正直だった

だから、彼を好きっていうことは
クラス中が知っていたし

彼が不利な立場にたつと
クラス全員の目の前で彼女は彼をかばったりして
ヒューヒューなんてみんなにひやかされ

そういう時の彼の
表情は曇っていた

だからって、そういう彼女を無視するような
そんな冷たい人じゃなかった

彼女から普通に話しかければ
普通に話す
どんなに周りにからかわれようと
そうしていた

そんなところが
今まであった男の子にないところで
私はすごく彼を感心していた
彼女が好きになる気持ちがとってもわかった

目立ってモテる男の子ではなかったけど
クラスの女の子達は彼を嫌いな人はいなかった

そのクラスは男子も女子も関係なく
とても仲が良くて

前の学校は、男子がもう女子を意識するようになってたので
男子は女子が近くを通るだけで、机をよけたりしていた

女友達も、優しい子ばかりで
転校して本当に良かったと私は思った

親友と出会ったのも
ここだった
私が最初に座った席が彼女の隣だった

あ、話がそれちゃった 笑

それで、彼の話
その仲のいいクラスだったが為か
私は男子にはなかなか馴染めなかった
よそからきた女の子がなかなかとれなかった

でも、3度目の席替えをして
変わった

そこのクラスの席替えっておもしろくて
男子が先に外にでて、女子が好きな席を選ぶ
女子が次に外にでて、男子が好きな席を選ぶ
そこに女子が入ってきて座るという
ゲーム感覚で好きだったなぁ、この席替えが

それも、何回も席替えがあったし
3回目の席替えでそこの班の男子とすごく仲良くなった
いろんな話をしたりして、ほんと男女関係なくもう友達だった
これが私にはたまらなく嬉しかった
やっと、うけいれてもらえたんだと

そんな楽しい毎日もつかの間
4回目の席替えがきて、また偶然なのか私だけ知らなかったのか?
同じ班の人達とまた一緒になった
その時、私の前の席になったのが彼

班の男子と仲のいい私は
彼と班の子達の話にも自然と交ざるので
彼とも次第に仲良くなった

仲良くなればなるほど
彼の優さがわかり
本当にいい奴なんだなぁーと思った

でも、一緒に通ってる友達に
絶対に彼を好きにならないでね!と毎朝、釘をさされていた

わかったわかったって言ってたけど
友達としても大好きになると
男としてもいいかなぁーってなるものです

ちょっとグラっと揺れてる時
その彼女に見透かされて、好きになったんじゃないよねー!!
と強く注意されても、ん~?って笑って誤魔化すくらいになった
でも、彼女の彼への大きな気持ちはわかっていたし、そんな彼女が好きだったので私は少し彼を好きになった気持ちも我慢して誰にも言わず
自分の心の中に大切にしまっておいた

そんな楽しい毎日も一ケ月で終わり
卒業が近づいてきた

なんで楽しくなると
別れってやってくるんだろ?なんていう思いにふけっていると

みんなでサイン帳の交換が始まった
仲のいい友達に配り
班の子達にも配り

あ!そうだ!と前の席の彼には何人かの女子が書いてと渡していた

私もついでにって感じで書いて!書いて!と渡したら
「え~~」って感じで私のはノリキじゃない様子だった
それをみて私は、こんなに仲良しになったのに
私はまだよそからきた女の子なんだ
なんて思ったら、揺らいでいた気持ちも私の中ではなくなり
彼に対しての好きな気持ちも一気に冷めて

「いいじゃん!!書いてよー」と何度も言って無理やり渡したり
優しい彼に前以上にして気安く話せる様になり、同じ班の男子が頼りないと
違う班なのに彼に甘えていろいろお願いしたり
わがまま言って困らせたりもした 笑 (←やな女だ)

渡したサイン帳は次々と戻ってきて
同じ班の男子に渡したサイン帳はその場でほんとに少ししか書いてくれなくて
男はもう大雑把なんだからなんて(←そう言う私も女のクセにそうだったけど 笑)

だから、なかなか戻ってこない彼のサイン帳の存在を忘れていた(←今、考えると私って鈍すぎる)

卒業の前の日、授業がはじまる前
隣の同じ班の男子は、またバカな話をしていて
またくだらないなぁ~なんて思いながら私は黒板をみてボケ~~っとしていた
そしたら、前の彼が「ハイ!!!」という大きな声と同時に
バン!!って私の机の上になにかを叩いておいたと思ったら、すぐ、前をむいた
私はいつもの彼から考えられない、その音にびっくりして「え?」と思って自分の机の上をみると
私が渡したサイン帳がおいてあった
「ああ、ありがとう」とすっかり忘れていた私は前の彼をみていうと、彼の耳は真っ赤になっていた

その赤さをみて「どした?」と思いながらも
サイン帳をみたら、他の男の子とは違って、綺麗にきっちりとびっしりと書いてくれていた

私はそのサイン帳をみて、あんなに嫌がっていたのに、こんなにきちんと書いてくれるとは思ってもみなかったと呆然とした

それから中学生になって
彼は転校する予定だったけど、その年は延びて
また同じ中学校になった
クラスは離れていたと思う
私は彼が何組だったか、覚えてない^^;

ただ、部活で一緒だった
同じ体育館で私は新体操部、彼は剣道部だった
新体操と剣道はすぐ隣で練習していた

だから彼とは毎日会っていた
私には幼馴染に会った感じで
彼の練習をよくみていた
何気なくみるんじゃなくて、しっかりばっちりみていた

もう、その頃は
彼への気持ちも友達以上の何もなかったから出来たのだと思う

彼が私を好きだったと気づいたのは
これも高校に行ってからだった
一回も中学で一緒のクラスになったことのない人達と
高校で同じクラスになり仲良くなってからだった

私って中学校の頃
どれだけ鈍感だったんだろうと
高校に行って気づく事が多かった

でも、今こうして考えてみると
あの耳が赤くなった事
サイン帳の事
部活の練習の時、やたらと大きな声をだしていた彼の事
それは、彼から私への小さなサインがあったのだ

そんな事も知らずに私は
のほほ~~んと、彼の練習を
裸足で頑張ってるねーよし!ぐらいの感覚でじっとみていた(←何者だ)

そのサイン帳が懐かしくなって今朝探したけど、でてこない
きっと実家においたままだ

それに書いてあったことで
覚えていた事が一つだけある

それは
彼のやってみたいことに
ピストルの早撃ちと書いてあった

ピストルって持ったことあるの?と赤い耳をみながら
その後私は彼に聞いたからだ


そして雄一君のファンになり
彼を思い出した

ほんと、雄一君って
私にとって不思議な存在だ

雄一君を知れば知るほど
彼との共通点が多い

雄一君の父が警察官だと
知らずに私はもちろんファンになったわけだけど

ひょっとすると
彼との楽しい思い出が私の気づかない中どこかにあって
それで雄一君に惹かれたのかな?なんて最近は思うときがある

そんなんで彼がすごく懐かしくなり
今朝、アルバムをみて彼を探してみた

いなかった。。。

ええ?
中学校を卒業してからじゃなかったんだ

彼はどうやら
中学を卒業する前に引っ越していたらしい

それが一年生だったのか、2年生だったのか、3年生だったのか
全く思い出せない

覚えてるのは親友に
放課後、二人で教室に残って話していた時
そーいえば、M君、転校するんだってときいた事

へーそうなんだぁと私は答えたけど
明日雨なんだってくらいの言葉にしか
私はその時とらえていなかった

だから
その転校したのが中学校を卒業してからだとばかり思っていた

親友と放課後に話したことは覚えているのに
彼がいなくなったことは全く覚えてない
私ってこういう中学生だったんだと
改めて昔の自分に呆れる

元気でいるのかな?
あなたの夢だった、警察官になっていますか?

そーいえば、体育の時間の時
授業がサッカーで
私がキーパーをやれば、男子が遠慮して蹴ってこないからと
女子のみんなに無理やりゴールキーパーを押しつけられ
不運にも彼のおもいっきり蹴ったボールが
私の顔面にばっちり当たった事があった

私は泣いた
あれは、痛かったからじゃない
恥ずかしかったからなんだけど

今の私だったら大爆笑して、何すんのよ!!もぉ!!って怒るのに
あの頃は、まだ転校してきたばかりでみんなに馴染めてなかったから
恥ずかしさのあまり、泣くしかなかったんだと思う

次の休み時間、そんな事をすっかり忘れて友達と話している私に
「ごめん、すみませんでした」ってちゃんと頭を下げて
私の席まで謝りにきてくれた彼
私はなんて言っていいかわからず、困った顔をしていたら
彼を好きな彼女が空気よんで「許してあげなよー悪気はなかったからさぁ」
って言ってくれて
私がうん、って笑顔で頷いたら
彼は安心して笑顔になり
「すんごく悪い事しちゃった」
と頭を掻きながら照れくさそうに自分の席に戻っていった

あの時、本当にいい奴なんだなって
すごく思ったんだ

なのに
なんで彼を好きでいなかったんだろう

タイムマシーンで戻って
昔の私に聞きたいくらいだ

今度、実家に帰った時
あなたからもらったサイン帳を
必ず探してみよう

何が書いてあったのか
今から楽しみだ

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